eka heart の想い
笑顔・感謝・ありがとう
平成27年、92歳で母が老衰により他界しました。最後の約5年は、自宅での寝たきり介護生活。
認知症、寝たきり、嚥下(えんげ:飲込み)障害・・仕事をしながらの私一人で介護は、職場の理解、ケアマネさんやヘルパーさんの助けなしでは、到底できませんでした。
特養ホームの順番が回ってはきましたが、最後の時を自宅で迎えること、それが母の希望でした。
母は、おむつを交換する時や体を清拭する時など、息子の私にいつも「どなた?いつもすみませんね」「ありがとう」とニッコリしてくれました。もちろんヘルパーさんたちにも「ありがとう」と、いつもニッコリ!母の人柄は、認知症になっても変わることはありませんでした。
日々、仕事と介護に追われる私の心を穏やかにしてくれたのは、笑顔で感謝の「ありがとう」だったのです。
ある時、褥瘡(じょくそう:床ずれ)が出来てしまいました。褥瘡(じょくそう:床ずれ)は、長時間同じ姿勢(体位交換不足)でいたり、オムツの湿り気、寝具や肌着との擦れ、さらには低栄養等が影響するようです。
うっかりした際のおむつの湿り気や、歳とともに衰える、咀嚼(そしゃく:噛み砕く)や嚥下(えんげ:飲込み)。それらが原因かもしれません。
さらに母は、経管栄養(チューブで鼻から栄養剤)や胃瘻(栄養剤を胃に直接投与)を拒否していたため、食事は口から少しずつしか摂とるしかなく、摂取カロリーや栄養バランスに限界がありました。
そうした、目に見える健康状態への心配の外にも、着衣の交換や、パジャマ着脱・・これらも双方のストレス・精神的負担となっていると感じていた私が「EKAパジャマ」と出会ったのは、母が他界した後の事。ご縁をいただき、私が窓口を担当する事になった「医療関連ものづくり交流会」(事務局:甲府商工会議所・山梨大学)では、実際の医療現場からのニーズをもとに製造業が新製品を開発しており、様々誕生する開発品のひとつが「EKAパジャマ」だったのです。
EKAパジャマの画期的な構造には、ただただ驚き!母の介護中に出会っていれば、どれほど助かった事か・・そんな想いと同時に私の心にひとつの信念が生まれました。折角誕生した「あ!これ便利」な製品が世の中に伝わっていない・・何故だろう?もったいない!私がなにかしなければ!そう、これこそが「eka-heart」起業の原点なのです。
在宅医療・介護が増加する中で、少しでも看る人・看られる人の苦労を軽減する事。
そして中小製造業の職人技を、日本が誇る職人魂のものづくりを、医療・介護の場と結び、流通させる事で、「笑顔・感謝・ありがとう」が世の中に広がると信じています。
株式会社eka-heart起業に際しまして、中小企業の社長様個々人の立場から、そして開業医の先生から格別のご支援を賜りました。
そして、山梨ユニフォーム田中社長様には、「EKAパジャマ」の「eka」を使用させていただくことをご了承くださいました。
この場をお借りして心から御礼申し上げます。
「あ!これ便利」の製品を通して多くの方に「笑顔・感謝・ありがとう」がひろがりますよう精進いたしますのでご指導、ご鞭撻のほど宜しくお願い致します。